ディオールの活動

パルファン・クリスチャン・ディオール&WWF(世界自然保護基金)

生物多様性の回復に向けたパートナーシップ

自然環境の再生

パルファン・クリスチャン・ディオールは、フランスと北米の自然環境の保全と再生に取り組む世界自然基金(WWF)のプロジェクトを支援しています。

「比較的手つかずの自然が残る野生環境を保全することは、生物多様性にとって不可欠です」

ヤン・ローラン

北米

今後パルファン・クリスチャン・ディオールは、メキシコからアメリカ合衆国へ伸びる15,000ヘクタールの緑の回廊を保全・再生させるプロジェクトを支援します。こうした取り組みは、人間の活動によって減少し、絶滅の危機にさらされているジャガーの個体数回復に貢献します。

野生生物学者ウェス・ラーソンとともに、神秘的なジャガーに出会う旅へと出発します。現在、ジャガーの生息地は分断され失われつつあります。WWFはディオールの支援を受け、北米地域の豊かなエコシステム全体に欠かせないジャガーを保全し、生息環境を整えます。ジャガーのための緑の回廊を再生させ、本来あるべき環境を保全することで、かつてはメキシコ北部のソノラ砂漠からアリゾナまで及んでいたジャガーの広大なテリトリーの回復に向けて取り組みます。

ヨーロッパ

フランスでは、パルファン・クリスチャン・ディオールは、ジュラ地方、ヴォージュ山脈、ヴェルコール山地の広大な森林を保全するプロジェクトを支援。さらに、これらの森林に生息する、生物多様性の主要な指標ともなるヨーロッパ オオヤマネコの調査もサポートします。

生物多様性を回復させる花栽培

ラグジュアリーな美の世界においてディオールを唯一無二の存在たらしめる象徴的な成分は、すべて花を原料としています。だからこそディオールでは、世界42ヶ所に点在するディオールガーデンやパートナー ガーデンの生態系を回復させるために、花のパワーを活用し、花に関する専門知識を守るために力を注いでいます。

持続可能な成分へ加速

1 0 0 % ディオール ガーデン及びパートナー ガーデンで栽培される自然原料のすべてが、2026年までに倫理的バイオトレード連合(UEBT)認証を受ける予定です。
1 0 0 % ディオール ガーデン及びパートナー ガーデンでは、2030年までにすべてオーガニック栽培もしくは再生型農業へ移行します。
1 0 0 % ディオール ガーデン及びパートナー ガーデンでは、2030年までに最低でも一つの生態系プロジェクトを近隣地域で展開します。

豊かでポジティブな足跡を残すために

生物多様性の保全と回復における花の役割への理解が深まるよう啓蒙活動を行うことは重要です。

LVMHリサーチの専門家と共に、ディオールは、ユネスコ「人間と生物圏計画」と倫理的バイオトレード連盟(UEBT)の専門家と連携して、生物多様性と地域に対するポジティブな影響を高めるために取り組みます。

ポジティブな変化の種と開かれたイノベーション

初の再生農業に特化した農業キャンパス「HECTAR」とのパートナーシップの一環として、再生型花栽培*に焦点をあてた教育プログラムを開始します。


*再生農業で行う花栽培

6 0 2025年までに、60人の学生が再生型花栽培*のトレーニングを終えます。 *再生農業で行う花栽培

地域経済の発展

パルファン・クリスチャン・ディオールは、地域へのサプライチェーンの影響について特に注意を払っています。15年以上にわたりディオールは、グラース地域において「Les Fleurs d'Exception du Pays de Grasse」に所属する10件の花農家と長期的なパートナーシップを構築。そうした活動は、歴史的な香水発祥の地における花栽培の復興に寄与しました。

長年にわたる科学的研究と、パフューマー・クチュリエとしての経験に基づき開発されるディオールの処方は、最高品質の成分で構成されています。高い基準を満たす効果と心地よさをお届けするために、自然由来であること、持続可能性、サイエンスを融合することに注力しています。

安全性を最優先

パルファン・クリスチャン・ディオールは、2022年初頭より「Dior.com」にて責任ある処方への取り組みについての情報開示をスタート。処方に関してディオールが掲げる必須条件や展望が明記され、また、ディオールが求める「クリーン ビューティー」の概念についても詳述されています。

より厳格な基準を満たした処方へ

自らが掲げる基準の遵守に加え、処方に関する取り組みにおいては新製品に以下の成分を使用せず、製品の使い心地や効果を維持することのできる代替成分の開発に力を注いでいます。BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、フタル酸ジエチル、ホルムアルデヒド を放出する防腐剤、エタノールアミン、ホモサレート 、RSPO認証のないパーム油とパーム油誘導体、メチルイソチアゾリノン/メチルクロロイソチアゾリノン、オクトクリレン、オキシベンゾンとベンゾフェノン、パラベン、環状シリコン(シクロヘキサシロキサン、シクロペンタシロキサン)、アルミニウム塩、トリクロカルバン、トリクロサン、トリエタノールアミン

より持続可能な自然成分へ

1 0 0 % 私たちは、自然由来かつ持続可能な成分から持続可能な美しさは生まれると信じています。いくつかの環境パラメーターと社会的な影響を通じて、一つひとつの自然由来成分の持続可能性を評価しています。
8 0 % 2030年までに8割の製品が自然由来成分配合率90%以上を達成します(*)。
8 0 % 2030年までに成分の8割を生分解性及び生態への毒性の無い成分に置き換えます。

社会的責任のある原料の厳選

42ヶ所のディオール ガーデン及びパートナー ガーデンにおいて再生型農業への変換を加速させ、同時に可能な限り有機栽培の認定率を高めることを目指します。UEBT(倫理的バイオトレード連盟)のメンバーとして、ディオールは生物多様性と社会に対する影響の改善に継続して取り組みます。  

循環型社会と製品の魅力を両立

すでに1953年の時点で、ディオールでは贅沢な耐久性の高いリフィル式ケースを採用した製品を発表していました。2006年以降、最高峰スキンケア シリーズ「オー・ド・ヴィ」が詰め替え可能なパッケージで登場。現在では、ソヴァージュをはじめプレステージ、ルージュ ディオールなどのにリフィル式容器が採用されています。ディオールの販売拠点やEコマースにおいて、パッケージのエコデザイン化を進めることは私たちの責務です。

向上するエコデザイン容器

パッケージは、製品を守り、ラグジュアリーな美の体験をお届けする上で重要な役割を果たしています。しかし、自然資源を使ったパッケージ製造は、二酸化炭素排出という環境フットプリントを生じさせます。ディオールはさらに一歩前進し、新しい、より持続可能な販売方法を実現するために取り組みます。

ディオールのコミットメント

0 % 2028年までに化石原料由来のプラスティックの使用を停止(*)。
5 0 % 2030年までに製品毎、もしくは処方グラム/mL毎に50%削減。
1 0 0 % 2028年までに100%の製品がリフィル式パッケージに移行。

循環型社会に向けたイノベーション

Eastmanとのパートナーシップにより、LVMHはフランス国内に新しいプラスティック再生利用施設を設立し、循環性の向上に力を注ぎます。こうした新しい技術によって、Eastmanは既存の製造プロセスに比べて二酸化炭素排出量が80%低い高品質プラスティック材を生産できるようになり、2028年までに化石原料由来のプラスティックを排除するディオールの取り組みに大きく貢献します。

DIOR.COMのギフト包装をリニューアル

オンラインショッピングが飛躍的に増加している今日、そうした活動の派生的な影響を最小限にすることは私たちの責務です。

1 0 0 % オンラインでご購入いただく製品の100%は、FSC認証のエコパックで包装されています。
1 0 0 % 100%再生ボール紙を使用。

販売拠点においても持続可能性を向上

LVMH「LIFE 360プログラム」の店舗エコデザイン基準に従って、ディオールは販売拠点を刷新する包括的目標を掲げます。エネルギー効率を高め建材物の責任ある調達を実現することで、販売拠点とビジュアル マーチャンダイジングに再生可能資材を用いたデザインを増やし、将来的なリサイクル率を高めます。

1 0 0 % 100%のブティックが、2030年までにLVMH LIFE in STOREのエコデザインガイドラインを適用する予定です。

美しさが変わらず咲き誇るために

美しさのみを次世代へ継承するということは、地球の温度上昇を+1.5℃に抑えるパリ協定の目標と歩調を合わせることを意味します。科学に基づく抜本的な削減目標に取り組み、気候変動に対して意欲的で包括的かつ透明性の高いアプローチを設定することで、美容業界を牽引します。

科学に基づいた削減目標

2021年10月、ディオールの二酸化炭素削減計画は、科学的な目標イニシアチブ、そして国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所、WWF(世界保護基金)、CDP(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)からなる共同イニシアチブにより認められました。ディオールのアプローチが強固であることが客観的に証明されました。

優れたエコデザイン

製品のライフサイクルの全ステップにおいて、二酸化炭素排出を削減するために、ディオールはすべての製品ラインにおいて低炭素デザイン化を進めます。よりシンプルな、軽量化された資材やリサイクル材を採用し、化石原料由来プラスティックの使用を徐々に廃止し、使用廃棄物ゼロへ取り組みます。


0 % 2028年までに化石原料由来のプラスティックの使用をゼロにします*

低炭素輸送

継続的に炭素排出を削減するために物流システムを再考します。空輸か海上輸送かの選択を最適化し、輸送距離を削減し、輸送される荷物のボリュームを削減するためにパッケージの縮小化に取り組みます。

5 0 % 2030年までに低炭素輸送を50%増加させます。

低炭素エネルギー転換

使用エネルギー消費や低炭素排出を削減し、再生可能エネルギーへの転換を目指します。

1 0 0 % 2026年までに自社拠点の使用電力を100%再生可能エネルギーに切り替えます。

生態系の保護と回復